導入事例

災害時のデータ保全

クライアント・サーバー型では、データを守れなかった。
災害後、迅速な営業再開を支えたINCHARGE 7

内牧・赤水温泉
阿蘇プラザホテル様

お話をお伺いした方:若女将 稲吉 由紀様

客室総数 :100室 熊本県阿蘇市内牧1287 TEL:0967-32-0711
ホームページ:http://www.asoplaza.co.jp

大阿蘇の自然の恵みに抱かれ、日本庭園と阿蘇五岳の優美な景色と良質な温泉を堪能できる阿蘇プラザホテル様。2012年7月の九州北部豪雨で被災、その後、浸水の苦難を乗り越え、見事に再スタートを切りました。檜を使った展望露天風呂、日本庭園から阿蘇五岳を望む露天風呂、本館最上階の大浴場と素晴らしい眺望が自慢。新鮮な阿蘇野菜を使い、若女将自らも考案する薬膳コラーゲンスープなど、女性に嬉しいメニューも人気です。

導入事例概要

ご利用機能

  • フロント会計
  • 顧客管理
  • 予約管理
  • 予約通知取り込み

課題と効果

災害時のデータ保全・安定稼働を確保したい。
データセンターが別にあったため顧客情報等のデータ消失を防ぐことができた。
予約とフロント会計システムを一体化。
一体化により予約、フロント業務の負荷が軽減。接客のサービスレベル向上にもつながった。
操作についてすぐに教えてほしい。
コンタクトセンターの対応によりシステム習熟度が向上している。

浸水被害から大切なデータを守ったクラウド型システム

2012年7月。九州北部豪雨が発生、阿蘇市にある同ホテルは浸水の被害に見舞われました。クライアント・サーバー型からクラウド型のINCHARGE 7に切り替え、社員の皆様も操作に慣れた頃の被災でした。
「災害のほんの少し前に切り替えていたことが天の采配というか、いま思うとすごいタイミングだったなと思います」と若女将・稲吉様は当時をこう振り返ります。
「幸い、お客様も従業員も無事でしたが、事務所のある一階、二階の一部が浸水。PC等も水没し、電気、水道すべてのライフラインが途絶えるという緊急事態に陥りました」 その日のうちに急遽、PCを確保し、電気・通信インフラが使用できる場所に設置。コンタクトセンターと連絡を取りながらINCHARGE 7をインストールし、起動しました。
「データセンターが別の場所にあったおかげで、顧客情報はじめ他のすべてのデータが無事でした。本当に、この時ほどクラウド型にしてよかったと実感したことはありません。守られた予約データで、ご予約済みの300人のお客様へ状況説明の連絡を行うこともできましたから」

イメージ図
浸水直後の周辺の様子
浸水直後の周辺の様子

クライアント・サーバー型のシステムであれば、サーバーが浸水し、データを失う可能性もありました。
「そうなれば、過去の顧客データ、現在の予約データ、売り上げデータ等を全部失う事態に陥っていました。またサーバー再購入となれば、システム再稼働までにコストも多額なものになっていたでしょう。ライフラインの復活や建物の修繕など、さまざまな手配に追われていた復旧作業のなか、データが無傷だったことは救いでした」

2012年11月の営業再開後、同ホテルは多くのお客様で賑わい、連日ほぼ満室の状態に。予約やチェックイン・チェックアウト、締め業務など、特に迅速な処理が求められる場面でもINCHARGE 7の操作性や情報連携の良さを実感されたそうです。

「この地域で豪雨の被害があったのは20年前ですから、システム導入時に災害対策を重要視していたわけではありません。だからこそ万一の災害に備えて対策を講じておくことの大切さ、INCHARGE 7の価値を再確認した思いです」

予約管理システムとフロント会計システムを一体化。業務を加速し、入力ミスを軽減

そもそも同ホテルがINCHARGE 7の導入を決めた大きなきっかけは、別々だった予約管理システムとフロント会計システムを一体化し、予約情報とフロント会計をシームレスにつなぐことでした。その点においても導入効果を実感されています。
「いままでは予約データを打ち出し、フロント会計システムに一つひとつ打ち込む作業が必要でした。予約とフロント会計の作業がシステムでつながれば、入力ミスも減り、業務の大幅な時間削減にもなります。INCHARGEシリーズの使い勝手は現場でも好評でしたから、迷いはありませんでした」
今後は利用機能を増やし、海外からの顧客獲得に向けた販売戦略にも力を入れていく予定です。

操作画面
「フロント会計」画面( 宿泊施設様の実際の画面とは異なります)
チェックインからチェックアウトまで、最小限の入力作業で完了します。

迅速で頼れるコンタクトセンター。気軽に相談、提案力に定評あり

内装写真

システムは、導入後のきめ細やかなサポートが重要です。特に阿蘇プラザホテル様の場合、フロント会計システムはゼロから操作を覚えていただくため、導入時には操作講習を行いました。

「現場が混乱しないようにするために、実際に動作を見ながら教えてもらわないといけませんでした。導入後も不明な点はコンタクトセンターに問い合わせたり、営業担当に相談して改善点を話し合ったりしています。特にコンタクトセンターの丁寧な対応には現場も助かっています。システムは長く使うものですし、導入後に新たなニーズに気づくこともありますから、親身で信頼できるところにお願いしたいですね」

担当営業メッセージ

万一の時にもご安心いただけるシステムである努力を、これからも

PMS事業部 金井 和輝

 阿蘇プラザホテル様は、九州北部豪雨による被害を多大なる努力で乗り越えられました。現在は被災以前にも増して多くのお客様で賑わっております。被災直後は大変な状況下、館内の対応と並行してINCHARGE 7へアクセスし、滞在中のお客様の把握と、ご予約のお客様への連絡を実施されました。連絡を受けたお客様から「連絡ありがとう。頑張って。再開したらすぐに行くから連絡ちょうだいね」と励ましのお言葉をいただいたそうです。
この話を聞き、大変感動したことを覚えております。阿蘇プラザホテル様はこの復興を第二の創業と位置付けられています。
微力ながら、弊社のクラウド型システムがお役に立てたことは、私どもにとって本当に大きな誇りであり、今後ともご安心して利用いただけるシステムであり続けられるように努力していきたいと思います。

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